誕生より14年目を迎える紫宝梅『ミスなでしこⓇ』
2010年頃より、新植を進めている園地は、
【幼木期】から【成木期】へと移行する頃になります。
2018年産『戌の梅』は、
全般的に【非常に豊作】な作柄となりました。
梅の収獲/出荷販売作業が一段落し、
2018年産の『ミスなでしこⓇ』に関する情報を
『なでしこレポート【2018】』として発信したい…と考えています。
レポート内容は、【生育の巻】/【販売の巻】の2巻構成となります。
今巻では、紫宝梅『ミスなでしこⓇ』の生育情報
【階級分布】/【収穫配分】/【園地別予想実績】etc.について綴ってます。
壱. 2018 生育状況/作柄予想
紫宝梅『ミスなでしこ®』の生育状況は、
梅花の開花時期は遅かったモノの、
3月の温暖な気象要因から【昨年比:1週間程度早熟】
傾向で、全般的に【早熟傾向】で移行しました。
2018年産の生産量は、
幼木期 ⇒ 成木期への移行より
【自然増】&【作柄】状況から
【前年比:143%】の『約2.5t』と予想しました。
2018年産収獲始めを、5/27【日】と設定し、
『ミスなでしこ®』2018生産量を基に
園地別に収獲予想/収獲スケジュールを組み立てて
計画出荷に挑んでいます。
2016年以降、4月中旬~収獲開始までの期間
毎週【金曜】に定点果実の縦横径を定期測定し、
データ蓄積を進めてます。
弐. 収穫実績報告
当園の『ミスなでしこⓇ』は、9園地【約60a】あり、
【新植:209本】/【高接ぎ:35本】の植栽構成
となってます。
新植園地の【樹齢】による【自然増】×【豊作作柄】から、
◆ 2017生産実績比:184%
◆ 2018生産予想比:132%
の生産実績【3,354kg】となりました。
◆ 2017年【剪定】を南高梅と同等手法で剪定した『宮古井』
⇒ 着果過多による【極端な小玉傾向】
◆ 日照条件の悪い『山田』
⇒ 着果果実の【着色不良】
以上2園地で、着果状態のまま【着果放置】してしまう
反省すべき結果となりました。
参. 階級分布グラフ
紫宝梅『ミスなでしこⓇ』の階級分布グラフになります。
2018年産は、【豊作】だったことから、
過去で1番【小玉傾向】な『玉流れ』となってます。
『ミスなでしこⓇ』は、
『南高梅』と比較して、枝先まで着果する傾向にあります。
本年産は、豊作につき【2Sサイズ】率が高まりました。
取引先さまに無理を聞いていただき、
別口『青果出荷』で取引対応しました。
全体の【10%】ある『ハネ果』の一部は、
【家庭用】販売/【加工原料】⇒冷凍梅 利用しています。
ただ【色悪果】/【着果放置果】が、『約375kg』程度
存在するので、更なる品質向上の必要性を感じてます。
四. 本年の課題・対策
当園の剪定作業は、先代と自分が分担して実施しています。
本年産『ミスなでしこⓇ』の品質は、
剪定担当園地で大きな【差】が発生しました。
『ミスなでしこⓇ』は、【着色】が最優先の品種であり、
『パープルクィーン』と区別できる最小限の【果実サイズ】も
必須条件と考えています。
『南高梅』と比較して、
◆ 着果率が高い事を考慮 ⇒ 結果枝の切り返し調整
◆ 日照による【着色】条件向上 ⇒ 被さり枝除去/強剪定調整
を意識した、『ハイブリッド剪定』実施の必要性を強く感じてます。
『ミスなでしこⓇ』剪定は、全園自分が担当する所存です。
また、日照条件の悪い園地/着色条件の悪い系統 に見切りを付け
◆ 粗悪系統の大幅な伐採・縮小
⇒ 本年をもって【NP2】⇒ 完全伐採/【NP0】 ⇒ 縮小対応
◆ 優良系統への切り替え / 栽培園地調整
⇒ 将来性有望な【皐月なでしこ】⇒ 新植&切り替え
の対策を、早速進めたい…と考えています。
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