


当地方を代表する梅『南高梅』の荷受が
間もなく始まろうとしています。
5月中下旬に、まとまった降雨が少なくて、
果実肥大が一時的に滞ってる様に感じます。
梅の【生理落果】は、収穫までに大きく2回訪れる
と言われています。
5/17に、【2次生理落果期】の定期着果数調査を実施しました。
収獲を控えた直前の【着果率推移】と、
既に収獲を終了した『小梅』/『パープルクィーン』etc.の収獲実績を考慮して、
個人的見解で『南高梅』の生産量予想をし、以下に記しています。
壱. 着果率推移表【2次生理落果期】
開花時期の【立春:2/4】に、
着果率推移の対象樹を設定し、花芽数を計測してます。
『南高梅』の収獲を控えた【立夏:5/17】に
【2次生理落果期】の園地巡回による作柄調査をしました。
着果数測定を基に、着果率推移をグラフ化してみました。


【南高梅】の作柄傾向
◆5月の晴天続きで、着色向上が目立つ
一部で【果実落果】が少し見られる
◆当園の作柄傾向としては、
【昨年比:9割程度の作柄】
4月時の予想量と比較して、1割down
着果率の数値計算としても
14.2÷15.9 ≓ 0.9 ⇒ 90%
【小梅】の作柄傾向
◆着果量としては、昨年比で多く感じる
◆当園の作柄傾向としては、
【昨年比:3割増の作柄 】130%程度
4月時の予想量と比較して、ほぼ同数
着果率の数値計算すると
16.5÷12.0 ≓ 1.38 ⇒ 138%
弐. 品種収穫を終えた2016実績値
2016年の梅シーズンは、小梅荷受開始【5/11~】より既にスタートしています。
当園では、栽培してる『小梅【白王】』/『パープルクィーン』/『古城』/
『南高梅【一部園地】:5/25出荷』の収穫出荷を既に終了している状況です。
実際、収穫を終えての実績値【昨年比】を以下に記します。
◆小梅【白王】の手取り収穫園地 ⇒ 132%
◆パープルクィーン ⇒ 121%
◆古城【4本】 ⇒ 100%
◆南高梅【ミスなでしこⓇ】高接ぎ樹 ⇒ 90%
本年は、生育状況が例年と比較して【4~5日程度早い】とされています。
荷受スタートに合わせ、昨年出荷時期より【4日程度早く】収穫出荷している状況です。
個人見解としては、5月の小雨による【実太り不足】で、
【小玉傾向】に感じています。
そのため、着果量のわりに生産実績値が【低い】と感じる結果となっています。
※上の画像をクリックすると、対象のfacebook投稿にジャンプします。
参. ミスなでしこⓇ/南高梅 作柄予想
小梅/パープルクィーンと同様に、
昨年と比べて【着果量】が多いと感じられる『ミスなでしこⓇ』です。
他の品種同様、5月中下旬の晴天続きによる【実太り不足】で、
【小玉傾向】に感じています。
その状況を踏まえて、昨年比【100%】程度と想定しています。
6月1日より収穫開始を控え、降雨による【実太り】を期待している状況です。
※上記作柄情報をクリックすると、
『ミスなでしこⓇ』生育状況【5/14】のブログ記事にジャンプします
『南高梅』については、
着果率推移状況としては、およそ昨年比【90%】程度
当初の予想量より低い着果率となっている状況です。
今後は、【梅雨入り】して定期的な降雨により【実太り】すると考えてますが、
満開期からの積算温度が例年と比較して高い状況下にあるようです。
※紀伊民報【5/25】記事によると、
満開期からの積算温度が【1,900度】で収穫ピークを迎えるようです。
現時点で【1,464度】なので、あと【436度】で収穫ピークとなる状況です。
1日平均25度加算されると、18日後【5/12頃】にピークを迎える計算となります…。
当園2016年の南高梅生産予想量は、約30t
その内、4tを【手取り収穫】/26tを【ネット収穫】と考えています。
『ミスなでしこⓇ』と合わせて『南高梅【手取り収穫】』の収穫スケジュールを組み立てており、
【ネット収穫】が早期に繁忙期になると、大きく予定が狂ってくる状況です。
最悪の場合を想定して、当初より【前倒し収穫】を意識したい…と考えています。
早期落果ピークを迎え、【実太り】前に大半が完熟落果してしまわないか…
その点も危惧しています。
当園の南高梅の【ネット収穫】主力園地は、『梅雨入り』後の【スス斑病】発症を危惧して、
6月10日頃を収穫開始に想定して、防除を実施しています。
積算温度による【落果ピーク】が早期に訪れない事を祈るばかりです。
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四. 梅産地情報【JA紀南:5/20】

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