例年と比べて、10日程度遅れた梅花ですが、
3月以降の陽気続きで、梅の花びらが散って以降
梅は【順調】に生育しているように感じています。
4月上旬頃には梅の花が【ガク落ち】する事で
幼果が確認できる状態になります。
そのタイミングで、暫定の【2018作柄予想】を
立てられると考えています。
『2018年産 梅作柄【ガク落ち期】』の個人見解を、以下に記します。
壱. 花粉交配からの作柄傾向
梅開花期【立春~啓蟄】の気象情報を基に、
ミツバチ訪花活動度を推測し、
それを基に【花粉交配度】を予想しています。
◆【一般園地】:2月下旬~3/4
◆【遅場園地】:3月上旬~3/12頃
が、各々の満開期であったと思われます。
2018年の気象要因から見た作柄予想は、
一般園地/遅場園地共に【好条件】だった事から
【豊作傾向】であると予想していました。
しかしながら【ガク落ち】し、
幼果が確認できる時期の園地巡回時のデータ値より
全般的に【良好】な作柄状況ではなくて、
園地により、作柄に大きな【ドカスカ】が出ている
状況である事が確認できています。
弐. 園地別の作柄状況
当園では、独自に作柄予想を立てる上で
開花前より全園地に対象樹を設けて花芽数を計測し、
開花終了以降、【園地巡回】を兼ねて
【着果数測定】を定期的に実施しています。
【ガク落ち】が一段落し、幼果が確認できる為、
【清明:4/7】に園地巡回を実施しました。
◆10段階表記の園地の作柄指数値
◆開花前の花芽数に対する着果数より導く着果率
以上2つの観点より園地別作柄状況を見出してます。
JA紀南HPでは、
梅の『産地情報』が情報公開されています。
【4/6】定点着果調査における管内全体の品種別の
作柄状況が提示されています。
小梅:40.7%/南高梅:16.2%の【着果率】を基に
当園各園地毎に、
【低着果率:青/ 同着果率:黒/ 高着果率:朱】
に色分けして、作柄傾向を表しています。
当園の品種別【平均着果率】も数値化しています。
平均数値は、
『【指数×植栽本数】の園地毎数値合計÷植栽本数』
にて算出しています。
※出典:JA紀南HP『産地情報』
清明【4/7】時点の作柄指数は以下のとおりです
◆小梅 :作柄指数:9.8 / 着果率:31.3%
⇒ 当園の昨年指数より【良好】
JA紀南平均値【40.7%】よりも不作傾向
対象2園地共に、JA平均値より【低】
◆南高梅:作柄指数:8.4 / 着果率:19.6%
⇒ 園地により【豊凶】の差が大きな状況
南高園地平均値としては、昨年とほぼ同作柄
三栖地区【幼成木園地】は、豊作傾向
三栖地区【老木】&岩田地区は、平均以下
※同じ三栖地区でも開花が遅い【遅花園地】は
作柄が低い状況
JA紀南平均値【16.2%】よりも良好
対象8園地:高【3園地】/同【2園地】
低【3園地】
◆ミスなでしこⓇ:作柄指数:7.6 / 着果率:33.0%
⇒ 全般的に着果状況は【豊作傾向】
系統により【少しバラツキ】がある
幼木園地を含まない場合、昨年より【良好】
着果率の色別は、平均着果率【33.0%】と比較
対象6園地:高【2園地】/同【2園地】
低【2園地】
『南高梅【成木】』:4/3 着果状況
『南高梅【老木】』:4/3 着果状況
参. 生育状況予想【ガク落ち期】
生育状況は、昨年同時期と比較して、
【大幅前進】している状況に感じてます。
JA紀南の梅産地情報【4/10】では、
『平年より10日程度前進している』とあります
当園の三栖地区【主力園地】における生育確認では
◆満開期【2/26】
◆花落ち【3/08】
◆ガク落ち【3/24】 となってます
満開期は、昨年より【7日程遅れ】の状況でした
本年、満開期から対象日までの【積算平均気温値】より
生育状況を【数値比較】できないか検証しています
4/4時点の積算平均気温値は、
◆ 2017年:395.1℃
◆ 2018年:468.8℃
で、【91.7℃】前進している結果となっています
4月上旬の平均気温値を【15℃】と仮定した場合、
『6日程前進』している事になります
四. 着果率推移表【発芽期】
開花前に全園地に測定対象樹を設定しています
【ガク落ち】終了し幼果確認可能な状況を迎えた為、
園地巡回し着果数測定を実施しました。
そのデータを基に、着果率推移をグラフ化しています
◆南高梅は、着果量のドカスカが激しい状況
【幼成木園地】と【老木園地】に倍以上の開き
◆ミスなでしこⓇは、南高梅よりも良好な着果量
南高梅より小梅に近い【着果率】となっている
4/7測定時点は【1次生理落果】を迎えていない状況
3/28以降、着果率の大きな変動は見られない
『南高梅』過去5カ年の着果率推移の比較グラフです
【グラフ推移】が高い年【H29/H26】は、
生育状況が遅かったのが、グラフに影響しています
2018年の着果率推移としては、
H27年【2015年】の着果率推移に似ています。
当園南高梅の作柄指数は、
着果量が良好ながら【果実肥大】しなかった昨年より
【良好】であると感じています
現時点では、
◆大きな【生理落果】
◆5月以降の小雨による【果実肥大】鈍化
が発生しない限り、
【豊作傾向】であると作柄予想しています
2018年の南高梅作柄は、
【植栽場所/植栽樹の樹齢/交配樹の有無etc.】
の影響で、
着果量の【ドカスカ】の幅が広い傾向です。
当園は、今までの園地若返り対策のおかげで、
【幼成木率:62%】が大きく作柄に反映しており
当地方の平均と比較して【良好】だと感じています。
好条件である事を充分に意識して、
収穫果実の有益な【出荷方針決定】に努めてます。
次回は、【4月下旬】頃に園地巡回を実施して
作柄傾向を再確認したい…と考えています。
コメントをお書きください
lxbfYeaa (日曜日, 08 5月 2022 00:28)
1
lxbfYeaa (日曜日, 08 5月 2022 00:30)
1
lxbfYeaa (日曜日, 08 5月 2022 04:21)
1
lxbfYeaa (日曜日, 08 5月 2022 04:23)
1
lxbfYeaa (日曜日, 08 5月 2022 04:24)
1
lxbfYeaa (日曜日, 08 5月 2022 04:57)
1
lxbfYeaa (日曜日, 08 5月 2022 04:59)
1