雨水 申年【2016】の梅【作柄検証】


申年の梅【2016年産】 作柄検証  和×夢 nagomu farm

当園では、確定申告作業を

パソコンソフト『農業簿記10』を利用しています。

作目別/取引先別に、金額&数量データを入力する事で

税務申告だけでなく、様々な統計情報の元ネタとして

活用する事が可能となります。

 

1,200件をあまるデータ入力を終え、

申年の梅【2016年産】の作柄検討をしてみました。

個人見解を中心にレポートしています。

壱. 2016年収獲情報

南高梅収穫量変移グラフ【2014~2016】 和×夢 nagomu farm

各種出荷先への数量データを用いて、

『出荷先別収獲量情報』をグラフ化しています。

上のグラフは、当園の過去3年間の南高梅生産量推移グラフです。

出荷内容別に積み上げて、出荷方針の検討に用いています。

 

一般的に、2016申年の梅は、

平年比で【小玉傾向】となり、【不作】と呼ばれてる作柄です。

大きな自然災害【雹害】にも見舞われ、

雹害を受けた地区にとっては、

【ダブルパンチ】で生産量&収入に影響した年だったと感じています。

 

幸い、

当園の三栖&上富田岩田地区園地共に、

さほど【雹害】を受けない幸運に恵まれました。

また、園地若返りを図った事による

生産数量の【自然増】の状況も重なって

反収量的に見れば、『ほぼ昨年並み』の生産量となってます。

 

また、

【2015年産】では『JA【加工利用】』重視

の出荷方針をとりましたが、

収益に繋がらなかった結果を踏まえて、

配分量を見直し『一次加工:梅干』にシフトして

対策をとっています。


南高梅出荷割合グラフ【2017】 和×夢 nagomu farm

◆『ミスなでしこⓇ』手取り収獲増大に伴い、

 南高梅の【手取り収獲量】の調整を図っている

◆チョーヤ完熟については、契約数量の為、例年同程度の割合

◆JA【加工利用】は、等階級を絞って出荷対応し、

 大幅減少している

◆最終的に【一次加工:梅干】に配分重視した方針

◆思い切った【園地若返り】を実施してるので、

 ほとんど老木【南高】が存在しない状況
◆苗木~幼木の【育成園】の割合が1/3を占めるので、

 栽培面積に対して、収獲総数量が【やや少ない】状況


弐. 2016収入情報

当園の作目別の『収入情報』をグラフ化しています。

上のグラフは、

当園の過去5年間の収入情報の変移グラフです。

作物別に積み上げて、

経営状況ならびに今後の経営方針検討に

用いています。

 

一般的に、2016申年の梅価格は、

一次加工の【白干し梅タル】で、前年比133%程度と言われています。
※地元新聞『紀伊民報9/24:梅干し価格回復へ』より

 

当園の収入は、

その大部分を『南高梅』に委ねている状況です。
2017年の収入内訳では、

南高梅収入が当園全体の【79.7%】を占めています。

なので、南高梅価格好調が当園収入に直結してます。

 

◆ 昨年比3割増し【130%】の価格帯で、

◆ 当園南高梅の生産量【昨年比:94%】

の結果から、

収入自体は【昨年比:133.9%】の結果となっています。

 

しかしながら、

2016収入額は【2014年とほぼ同等程度】

に過ぎません…。

個人見解としては、

凶作だった【2012年】の収入額を維持しないと、

安定した梅農家の経営とは感じていない状況です。

 

2013年以降、

梅農家にとって【苦しい状況】だと感じています。

溜まっているマイナス分を【取り戻す】経営に

改善を図っていかないと、

本当の意味で、【景気回復】&【安定経営】とは断言できません!

 

『申年の梅【2016】』は、

◆ 広範囲にわたる【雹害被害】

◆ 果実サイズ【小玉傾向】による予想量より減少

◆ マスコミによる梅干しのダイエット効果報道の反響

 

様々な【価格上昇】要素がありながら、

前年比の【3割増し】の価格帯であり、

凶作年【2012年】の価格水準に至っていません…

 

どれだけ【価格上昇】要素があったとしても、

本年収入額にしかならない現状を充分に意識して、

今後の【梅経営自体の見直し】を図る必要がある…

と感じています。


参. 今後の見通し

当園収入の約8割を誇る『南高梅』は、

成木【64%】/苗木~幼木【37%】

という状況です。

【成木⇒老木】で『収穫量:減』というよりは、

【苗木~幼木⇒成木】による『収穫量:増』の傾向と予想しています。

 

園地の若返りを積極的に進めてきた効果が、

ここ数年間は『生産量:増』となって

結果を出すと考えています。

 

梅は、

◆ 開花期間の交配状況

◆ 果実肥大期【4~5月】の降雨量

etc.で、大きく作柄が変動する作物です。

 

この好機に、

収入安定に繋がるような『出荷振分』をもっと見直し

結果に繋げないと…と感じています。

 

また、当園の『作物別植栽本数分布』から、

『南高梅』に次いで植栽本数の多い

『ミスなでしこⓇ』が、

これから一気に【成木期】に突入してきます!

 

極端な『生産量UP』を念頭に置いて、

各作物別『収穫出荷編成』を立て直す時期

に来ている…と感じています。

 

『南高梅』のみならず、

『ミスなでしこⓇ』の力を借りて、

2012年以上の収入額維持を目指し、

当園経営自体の【安定化】を図っていきたい

所存です。