日本の秋風景で頭に浮かぶ情景の1つに、
『すすき』の広がる風景があります。
十五夜『中秋の名月』の飾りでも
『すすき』は筆頭にあげられます。
『すすきの穂』のような
白に薄い黒が混ざった色を、和色では
『尾花色:おばないろ』と呼びます。
ススキをイメージする和色『尾花色』を、【秋色】と認定しました。
壱.『尾花色』の雑学
『尾花』とは『すすき』の古名で、
『すすき』の穂を、動物の尾に見立てて、
表現されたことが由来とされています。
『すすき』は、『茅【萱】:かや』と呼ばれる
有用植物の主要な1種。
野原に広く生息し、古来より日本で親しまれている
多年生草木です。
【秋の七草】の1つでもあります。
弐.『苅安色』の雑学
『すすき』の仲間に『苅安:かりやす』があり、
日本では『苅安染め』の染料として広く利用されました。
『苅安【かりやす】染め』は、
【黄色染め】の代表的な手法で、伝統色の1つです。
色合いは、青味がかった黄色になります。
『日本書紀』で、「天下の百姓をして黄色の衣を服しむ」
【無位無官】の正装色が、黄色『苅安染め』の着衣だった
事が記されています。
参. 『すすき』の雑学
『すすき』は、高さ1m~2mからなり
地中に地下茎を形成し、多数の花茎を立てる草木です。
葉は細長く、縁がノコギリ上になっています。
夏~秋に、20cm~30cm程度の花穂をつけます。
種子に白い毛が生えて、穂全体が白っぽくなります。
『茅:かや』の主要植物であり、
農家で【茅葺き屋根】の材料/家畜のえさ
として利用され重宝されていました。
その為、集落周辺に定期的に借り入れされる
『すすき草原【茅場:かやば】』が存在していました。
現在では、需要がなくなり、
多くの茅場は【雑木林】に遷移しています。
『茅場町【東京】』/『ススキノ【北海道】』etc.
日本各地に『すすき』に関連する地名が存在しています。
※出典:Wikipedia より抜粋
四. お月見の『すすき』雑学
お月見は、
古来日本に根付いた【月】への信仰から、
月への収獲感謝の意味を込めて始まった風習と
言われています。
お月見の際は、月から見て、
左側に『すすき』/右側に『団子』の
位置に飾るようです。
『すすき』を飾るのは、
十五夜の時期【旧暦8月15日】には、
既に稲刈りが終了していて稲穂が無い事から、
稲穂に似た『すすき』が用いられるようになった
といわれています。
また、【魔除け】の意味もあるようです。
『団子』飾りの方は、
十五夜にちなみ、【1寸五分:約4.5cm】サイズ
【15個の団子】3段飾りが一般的なようです。
現在では、簡素化され【5個の団子】2段飾りが
増えているようです。
穀物収穫の感謝の意味合いから、
米粉から作った白い団子を【月】に見立てて
お供えしている…といわれています。
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lxbfYeaa (土曜日, 07 5月 2022 22:31)
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lxbfYeaa (土曜日, 07 5月 2022 22:33)
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lxbfYeaa (土曜日, 07 5月 2022 22:34)
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lxbfYeaa (日曜日, 08 5月 2022 03:31)
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lxbfYeaa (日曜日, 08 5月 2022 03:33)
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