

梅の防除始めは、『2月下旬~3月上旬頃』になります。
当地方の1月下旬は、
JA主催の営農地区懇談会の場で、
最新営農情報や、生産者作目部会の活動報告と共に、
【春夏期】の肥料/農薬の予約シーズンとなります。
肥料農薬を予約購入すると、
当用購入時に比べ、安価購入することできます。
近年、梅の厳しい経営状況下から、
より安く、より効果的な【防除歴】が求められます。
当園では、昨年の防除データを基に、
栽培品種毎に【防除歴】を制作し、
園地毎に防除予想量を計上し、必要農薬数量を算出し、
適正量の農薬予約の実施に心がけてます。
肥料/農薬の予約〆切りが、本年は【2月5日】となってます。
まさに、栽培に関する一年の計は、【大寒】期間にある…と、
防除歴を検討・算出する当作業に取り組んでます。
壱. 在庫農薬管理


当園では、梅/柑橘/主要防除内容に応じて、
L型農薬管理棚を用いて、分別管理しています。
作物の生育状況に応じて、防除体系もリアルタイムに変動します。
購入農薬を返品したり、追加購入したりして
随時対応しています。
先ずは、
昨年の余剰農薬1つ1つに対して、使用期限を確認しながら、
在庫量をチェック記入して、昨年の農薬使用量を算出します。


弐. 【最新防除歴】を参考に検討





1月下旬に開催される【営農地区懇】の場では、
最新の作物別防除歴を参考資料として譲り受けます。
農薬の使用基準変更や、病害虫への防除効果etc.
の最新情報を入手し、
その年の【作物別防除歴】と共に、
肥料農薬の予約注文を実施します。
【予約注文価格】は、
一般購入価格と比較して【安価購入】ができます。
一部の指定農薬には、【特別価格】も設けられてます。
経費削減を図る1つの実現方法として、
【防除歴】設定による必要農薬数割り出し&予約注文
があげられます。
本年の生育状況、
昨年の防除効果実績、
最新防除歴etc.
を基に、【オリジナル防除歴】の製作に毎年努めています。
参. オリジナル防除歴

当園では、作目&品種別に防除歴を制作しています。
大きく【梅/柑橘】に分別して、
梅については、品種や収穫方法に応じて、4つの体系に分別して、
防除歴の製作に努めてます。
※防除歴は、【柑橘】を含めて合計5種制作
それぞれの品種に応じて、【収穫開始予定日】を設定し、
農薬使用基準を参照しながら、適性農薬の選定及び体系作りに努めてます。
分類作目名
壱. 小梅・パープルクィーン
弐. 南高梅【手取り収穫】
参. ミスなでしこⓇ
四. 南高梅【ネット収穫】
対象園地数&面積
3園地【約28a】
4園地【約50a】
5園地【約61a】
5園地【約122a】
収穫開始日の設定
5月15日収穫開始予定
5月20日収穫開始予定
6月01日収穫開始予定
6月05日収穫開始予定
品種や園地条件によって、
重視すべき病害虫防除内容は異なります。
当園では、2回目の防除【4月】以降は、
防除間隔を概ね2週間【14日間】を意識して、実施しています。
上記の【壱~参:前半】/【四:後半】と分類して、
週に一度交互に防除する体制で作業を進めています。
近年、梅の経営状況悪化の影響から、
・できる限りムダな農薬散布の削除
・必要以上に高価格な農薬利用の取り止め
・極力、防除回数を増やさない努力
を意識して、【防除歴制作】に努めています。
『粗方の骨組み』を組み立て、
【素案】を作成し、
先代と【トップ会談】を開いて、
その年の防除歴を確定しています。
本年は、特に【経費削減】を意識して、
例年以上に【スリム化した防除経費版】
の防除歴となってます!
四. 必要農薬量の算出


品種や作目別に制作した5種の『防除歴』を基に、
防除内容に応じて、園地別に防除量を予想し、
その防除で利用する農薬の必要数量を算出します。
一部の農薬では、複数回利用するモノもあります。
利用農薬単位に、必要数量の積み上げを行い、
その年の予約注文数量を確定しています。
2日間にわたる【分析・検討・算出】作業により、
どうにか各利用農薬毎に、
注文数量を確定する事ができました!
各種作業については、
表計算ソフト【Excel】制作の蓄積データを活用する事で
作業が成り立っています。
ホントに、
『一年の計は【大寒】にあり』だと思ってます。
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