当園で誕生した梅『ミスなでしこⓇ』は、
誕生当初より、同一系統【果皮が紫色の大梅】でライバルが存在します。
名を『パープル南高』といいます。
『ミスなでしこⓇ』と同時期に誕生して、
育成者が『JA紀南』に種苗権を譲渡している為、
『JA紀南』が、【品種登録】や【育成/販売】を担っています。
『パープル南高』は、既に『品種登録済【2012年8月】』の状態で、
2014年より、JA紀南より【苗木供給】がスタートしています。
今回、三栖地区で開催された【営農地区懇】の展示資料に
『パープル南高』関連の記事掲載がされてたので、
個人所有の『ミスなでしこⓇ』データと比較検証して
情報提供します。
壱. 地区懇展示資料内容
当地区の【営農地区懇】では、
各作目部会毎に、活動報告や最新情報をPOP展示され
情報開示されています。
梅部会の案内資料として、『パープル南高』関連資料【2枚】
が展示されていました。
弐. 『パープル南高』比較検証
今回の提示資料を見て感じた点は、3点あります。
壱. 生産数量【H27年】
ミスなでしこⓇ【当園のみ】 :1,294㎏+α
パープル南高【育成者を含む3戸】: 75㎏+α
当園の『ミスなでしこⓇ』も【高接ぎ】と【新植】の2種が混在しており、
現在、早期収獲目的の【高接ぎ】を縮小し、【新植】のみにしてる状況です。
『パープル南高』の収量は、75kg【3戸】。
当園の収獲量推移に当てはめると、本格収獲が始まるのは、
5年程度の時間を要するであろう…と感じています。
弐. 階級分布
『ミスなでしこⓇ』の主力階級は、【L~Mサイズ】
『パープル南高』の主力階級は、【3L~2Lサイズ】
小粒南高と同等の階級分布になる『ミスなでしこⓇ』に比べ、
『パープル南高』は、南高梅と同等の階級分布に値すると感じています。
青果販売においては、【見栄え】が大きく左右します。
南高梅と同等サイズである『パープル南高』に優位性があると思ってます。
参. 着色度合
提示写真を拝見する限り、
『パープル南高』の着色度は園地条件もある為か、バラツキが大きく、
当園独自出荷規格の【格外:破棄】の着色果がおおく拝見できます。
当園では、品種系統【現7系統】の内、平均着色度の低い粗悪系統【2系統】を
『淘汰系統』として、間伐・伐採を図っています。
1品種に特定しないといけない【品種登録】ではなく、【商標登録】をしてる
『ミスなでしこⓇ』だからできる事だと考えています。
ただ、着色度は、栽培園地条件や、生産者の栽培方法で、大きく左右します。
実際、当園内に閉じて考えても、品質のバラツキを感じています。
当園では、【個別相対契約】の形態を取り、
品質安定する【独自選別規格】を設定し、販売出荷に取り組んでいます。
参. 管理協力体制
『パープル南高』は、
育成者が【JA紀南】に完全委託している状態です。
JA紀南主導で、
【品種登録】・【苗木管理】・【販売流通】を進めています。
その点から、【JA紀南】との間で【契約】を交わし、
【JA紀南】管理の下で、【JA紀南でのみ販売】される形態を取っています。
『ミスなでしこⓇ』は、
【JA紀南】に委託することなく、【苗木販売】・【販売方法】に規制を設けず
自由度を重視しています。
※ 現在、栽培地区については、【JA紀南管内】に制限して苗木提供
また、【販売】については、当園のように【個人相対】による販売以外に、
【JA紀南】を通じた【共選販売】を、2014年よりスタートしています。
四. 個人の想い
今回の『営農地区懇』を通じて、個人として感じた事は、
【JA紀南】主導で進めてる『パープル南高』は、
『情報開示』・『体制』の意味で、【大きく・広く・早く】進める事が可能である
と感じています。
誕生地区の【三栖地区】の最新情報展示において、
『パープル南高』の栽培情報しか開示されてない点が、
大きく物語ってると感じています。
『ミスなでしこⓇ』は、【組織体制】で進めていない…
その点が大きく影響しているから…だと感じています。
しかし当園としては、
『生産組織【共選】』としての【生産・販売】の手法はとらずに、
【個体:小グループ】として事業を進めたい…と思っています。
【情報開示】については、
当ホームページより随時最新情報を定期発信して、
生産者や消費者の方に広くリアルタイムに開示したい…と思っています。
「一個人がが、【大きな組織】と対当して、同一系統の梅を守れるか…」
厳しく難しい状況ではありますが、
『ミスなでしこⓇ』の産地化
という大きな目標達成の為、
【個】の力で、最大限に邁進したい…と思っています。
五. パープル南高比較表
比較項目
壱. 登録方法
弐. 登録内容
参. 登録№
四. 登録年月日
五. 登録者
六. 育成者
七. 育成経緯
八. 自家和合性
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lxbfYeaa (日曜日, 08 5月 2022 02:16)
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lxbfYeaa (日曜日, 08 5月 2022 02:18)
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